畑
自然と共存するわかまつ農園が行きついたサステナブル農法 #1
※ 全2話の 1話目
糸島の地で、「わかまつ農園」と直営店「お菓子と暮らしの物 りた」を営む若松潤哉さん。自然の循環を考えた自然農法で育てた果樹や加工品を扱っています。東京で機械と向き合う生活から一転、自然の恵みに感謝して暮らすようになった若松さんに、サステナブルな生き方のヒントをうかがいました。

海を渡る糸島の風が、たわわに実った甘夏みかんの枝を揺らしています。足元には巣箱があり、花蜜を集めるニホンミツバチが忙しく飛び交っていました。
「春から夏へと差し掛かる6月は、甘夏みかんの旬です。しっかり熟してから収穫すると、本当に豊かな甘味が出ます。この時期のハチミツは、さわやかな香りがしてとってもおいしいんですよ」。


時折笑顔をほころばせながら話す若松さんの言葉からは、農家としての長年の貫録を感じます。でも、若松さんはほんの10年前までは、巨大な機械を相手にする仕事をしていたとか。
「東京では空港で飛行機の整備士をしていました。毎日の整備や点検の段取りをしたり、監督官庁の監査に立ち会って調整したり。この仕事で身についた『前工程・後工程を考える』という考え方のクセは、ずっと染み付いています。自分の暮らしの『前』と『後』に何があるのかも、よく想いを巡らせるようになりました」。
転機は突然やってきた
仕事にやりがいを感じ、充実した生活を送っていた若松さんですが、2001年のアメリカ同時多発テロ事件や2011年の東日本大震災、自身の病気などをきっかけに、価値観が大きく変わりました。
「自分たち人間にとって便利な生活のために、自然や環境に大きな負担をかけている。このままでいいのか、自分にできることは他にもあるんじゃないかと、真剣に考えるようになりました」。

そして2013年に糸島に移住し、手探りで就農。自然の循環を考えた自然農法で育てた甘夏みかんやびわ、オリーブ、季節の野菜などの栽培を行い、ニホンミツバチの養蜂も始めました。収穫した作物を使って加工・販売も手掛けるように。わかまつ農園の農作物の直売、甘夏みかんや日向夏の皮から採った精油、天然素材だけを使った保湿クリーム、甘夏みかん洗剤などの加工品や、独自にセレクトした商品を扱うショップ&カフェ「お菓子と暮らしのもの りた」もオープンしました。「りた」のカフェでは、農園で採れた旬の野菜や果物をふんだんに使ったピザ、ドリンク、スイーツなどなど、さまざまなメニューを楽しむことができます。素材のおいしさを、農園からそのまま直送で楽しめる「りた」。今日も心と身体にやさしいものを求めて多くのお客さんが訪れます。

中でも人気の商品は、農薬不使用の甘夏みかん精油ともみの木の精油、そしてウルトラファインバブル水だけで作ったアロマミスト。
「うちの娘はアトピーがあります。市販の商品だと、肌に合わないものが入っているかもしれないと思うとなかなか使えない。じゃあ自分で作れば安心して使える……という思いで生まれたものです」


浦上さん
浦上
楽しみにしてます
三ツ矢青空たすきスタッフ
コメントありがとうございます*
若松さん、今年もいろいろなチャレンジをなさっていました。またそれらをご紹介できることを、私たちスタッフも待ち遠しく思っています。
若松さんの活動を 楽しみにしてくださっていること、若松さんにもお伝えしますね!