ちはるの糸島ナチュラルライフ
第14回:お正月準備はこれでOK!「紅白なます」で楽しむ手作りおせち

こんにちは。「食べもの・お金・エネルギー」を自分たちでつくる〈いとしまシェアハウス〉のちはるです。
寒さが深まる12月の糸島は、山から吹く風がキリリと冷たくなってきました。いよいよ新しい年が近づいてきましたね。この時期、キッチンでは薪ストーブの火がパチパチと心地よく響きます。我が家では、このときに出た“灰”を使って大掃除。灰は強力なアルカリ洗剤になるので、換気扇もコンロ周りもスルッときれいになるのです。こちら(https://mitsuya-aozoratasuki.asahiinryo.co.jp/exp/2017/)でも紹介しているので、興味がある方はぜひ見てみてくださいね。
さて、大掃除が終われば、いよいよ台所は「お正月モード」へ。

おせち料理というと「品数が多い」「難しそう」というイメージがあるかもしれません。でも本来のおせちは、その年に手元にある食材を、日持ちするように工夫して新年に備えた“保存食づくり”。
いとしまシェアハウスでは、一年を通じて収穫した野菜や野草、暮らしの中で手作りした調味料、保存食がそのままおせちの素材になります。
たとえば…
・山で収穫した栗
・秋につくった干し柿
・庭の柿で仕込んだ柿酢
・梅干しを仕込んだときに作った梅酢
・みんなでさばいた猪の肉
・川でとったツガニ
この一年に育てたりとってきたものがずらりと食卓に並ぶので、私たちにとっては“暮らしの記録を味わう時間”でもあります。台所で手を動かしながら、「あの時こんなことあったよね」と振り返るのが毎年の楽しみ。

そもそも手作りおせちをやってみようと思ったのは、ご近所さんから受けた衝撃がきっかけでした。ある日畑を見せてもらうと、おせちに使う黒豆を春から育てていたのです。デパートの華やかな重箱のイメージしかなかった私には「新年のために半年以上も前から準備してる暮らし」がとても新鮮でした。
それだけでなく、季節とともに淡々とおせちの材料を整えていくその暮らしぶりがとても美しくて。“買う”より“つくる”を選ぶ生き方に心をつかまれ、私たちもできる範囲で、自分たちの暮らしから生まれるおせちに挑戦してみたいと思ったのです。これが、今の「自分たちでつくるおせち」の始まりでした。
ぜひみなさんにもこの“作る楽しさ・豊かさ”を味わってもらいたい!と思い、今日は簡単に作れるおせち料理のレシピをご紹介します。

おせちのラインナップの中でいちばん気負わず作れて、しかも主役級の存在感があるのが紅白なます。実はなますって、おせちの中でもいちばん簡単で使い勝手がよく、保存性もあるので、冷蔵庫にあると助かる存在なんです。というわけで今回は、我が家の定番「干し柿入り 紅白なます」をメインに、最後まで美味しく食べ切るリメイクアイデアまでまとめてお届け。
今年は“買う”おせちではなく“作るおせち”に挑戦してみませんか?
なますは“おせちの縁の下の力持ち”
なますは紅白の色合いが水引を思わせ、「平和」「調和」を願うお祝いの料理。我が家でも毎年必ず作るおせちです。集落内にある柑橘畑で小さな甘夏を収穫し、中を削り出して器にすると、主役級の存在感に!甘酸っぱくて食べ飽きないし、揚げ物にも煮物にも相性抜群です。気軽に作れるのにお正月らしさが一気に出るので、今年初めておせち作りをする方にも自信を持っておすすめできる一品です。

干し柿入りの華やか「紅白なます(基本レシピ)」
<材料>
大根1/2本
にんじん1/2本
干し柿1〜2個
[調味料]砂糖大さじ4、酢1/2カップ、塩(小さじ1/2+ひとつまみ)
<つくり方>
1)大根・にんじんを細切りにし、塩ひとつまみをふって軽くもむ
2)しんなりしたら水で洗い、しっかり絞って水分を切る
3)干し柿はヘタと種を除いて細切り
4)調味料を混ぜ、大根・にんじん・干し柿を和える
カラフルな人参を使って飾り切りのお花を作れば、それだけで“お祝い感”がアップします。
干し柿の自然な甘さが加わることで、ぐっと奥行きのある味に。ゆずや小さな柑橘の器に盛れば、それだけで“主役級のおせち”に早変わり!

なますが余ったら……最高のごちそうに変身!リメイク3選
簡単につくれるので、ついついたくさん作ってしまいがちな紅白なます。そのまま冷蔵庫に残ってしまうことも多いのですが、実は時間が経つほど味がなじんで風味がぐっと増すのです。さらにちょっと工夫すれば、元の味を活かしつつまったく違う料理に変身させることもできる万能食材でもあります。
ここでは、特におすすめのなますのリメイクアイディアを3つ、手軽にできるものからちょっと変化球までご紹介します。余ったなますが、あなたのお正月ごはんをさらに楽しく、美味しくしてくれるヒントになるはずです。

【1】なますのちらし寿司
<材料>
酢飯
なます
お好みの具材(お刺身、アボカド、茗荷やきゅうりなど)
<作り方>
酢飯に細かく刻んだなますをどっさり混ぜるだけ。彩りがよく、干し柿の風味がアクセントになってとても華やか。刻んだ大葉や薄焼き卵をのせるとさらに華やかに。アボカドを入れると色も鮮やかで美味しくなりますよ!摘んできたお花で飾っても◎。
【2】なますの白和え
<材料>
水切りした豆腐
なます
すりごま
醤油
<作り方>
水切りした豆腐に、なます、すりゴマ、少量の醤油を混ぜるだけ。子どもも大好きなやさしい副菜に大変身!甘酸っぱさが丸くなり、お正月明けの疲れた胃にも染みる味です。
【3】サバ缶 × なますの“即席バインミー風オープンサンド”
<材料>
お好みのパン
なます
バター
サバ缶(味噌煮でも水煮でも◎)
<作り方>
パンにバターを薄く塗り、なますとサバ缶をのせるだけ。
干し柿の甘みとサバの旨味、酢の酸味が混ざり合って、びっくりするほど本格的な味に。お正月、和食が続いてちょっと気分を変えたいな?という方にぴったりです。
頑張って作ったなます、アレンジして最後まで美味しく食べたいですよね。“おせちの残りもの”が、“ごちそうの主役”になるレシピ、ぜひ参考にしてみてください。
お正月手仕事のすすめ

おせちは、必ずしもすべての品を揃えなくてはいけないわけではありません。たとえ紅白なます1品のシンプルなおせちでも、その一皿で十分に立派なごちそうになります。
豪華さはないかもしれませんが、“自分で作れた”という小さな自信は、新しい一年を前向きに迎えるエネルギーになってくれると信じています。
今年も、みなさまが心あたたまるお正月を迎えられますように。そして来年も、健やかで笑顔あふれる日々が続きますように。どうぞよろしくお願いいたします。
三ツ矢青空たすき編集部より:
不思議なもので、1日1日は月や年をまたいでもつながっているはずなのに、12月に入ると気ぜわしくなってきますね。そんな時でも、ふと一時停止してしっかり大掃除ができたり、自分で何かしらおせちを準備できたりするとなんだか清々しい気持ちになれますよね。
私も今年ベランダでローゼルを育てたのですが、収穫した実を塩漬けにしてカリカリ梅風のまぜごはんを作りました。
千春さんが“暮らしの記録を味わう時間”とおっしゃっていましたが、自分で栽培したり収穫したものが食卓に並ぶとそんな振り返り方もできるのだなと豊かな気持ちになりますね。
現代の生活では「おせち」のような保存食を必要としない、味が濃すぎると感じる方もいると思いますが、伝統食などで節目を大事に過ごすこと、願いを込めてみんなで食べることは、ただ食べ物を味わうのとは違う「時を味わう」感覚なのではないかと思います。
今回の簡単で保存がきいて華やかななます、ぜひ作ってみたいと思います。


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